
「#ってシャープじゃないの?」「ハッシュタグの#は何て読むの?」と疑問に思ったことはありませんか? 私自身、社内製品のプロモーションで使用する文言にこの#を用いる案があり、♯(シャープ)と変換したり#(ハッシュ)と変換、これただの全角、半角の違いじゃないの??と思っていたら、うーん、横棒の角度が違うし、これ井と丼くらい違う…… そう気づいて勉強したのです。
結論:ハッシュタグに使う「#」と、音楽記号の「♯(シャープ)」はまったくの別物です。
超シンプルに言うと:
# = ハッシュ(SNS・プログラミングで使う)
♯ = シャープ(音楽で使う)
※Unicode規格でも「#」(U+0023)と「♯」(U+266F)は別の文字として定義されています。
形がよく似ているため「#をシャープと呼ぶ」慣習が日本では広まっていますが、名称・形・意味・Unicodeのすべてが異なります。SNSの投稿・プログラミング・音楽理論など、どの場面でどちらを使うべきか——この記事で完全に整理します。
一目でわかる比較表
| 項目 | ハッシュマーク # | シャープ ♯ |
|---|---|---|
| 正式名称 | ナンバーサイン/ハッシュマーク/番号記号 | シャープ/嬰(えい)記号 |
| 読み方(日本) | ハッシュ、いげた、番号記号 | シャープ |
| 形の特徴 | 横棒が水平、縦棒が右斜め | 縦棒が垂直、横棒が右上がり(斜め) |
| Unicode | U+0023(ASCII 35番) | U+266F |
| 主な用途 | SNSのハッシュタグ、番号表示、プログラミング | 楽譜(半音上げる)、C♯などの名称 |
| キーボード入力 | Shift+3(半角)/「いげた」で変換 | キーに存在しない/「しゃーぷ」で変換 |
| 英語圏の呼び方 | hash, number sign, pound sign | sharp |
#は記号、♯は音——見た目は似ていても役割はまったく違います。
「#」は何て読む?正しい読み方まとめ
場面によって呼び方が変わるため、混乱しやすい記号です。整理するとこうなります。
- 一般的(国際標準):ハッシュ(hash)
- 正式名称:ナンバーサイン(number sign)
- 日本語:井桁(いげた)
- 日本での通称(誤用):シャープ(本来は音楽記号 ♯ のこと)
- アメリカ英語での別称:ポンドサイン(pound sign)
SNSやプログラミングの文脈では「ハッシュ」と呼ぶのが世界標準です。「いげた」は出版・印刷業界の日本語呼称で、PCで「いげた」と入力・変換しても「#」が出てきます。
形の違いをビジュアルで確認しよう

文字で説明するより、並べて見るのが一番わかりやすいです。
# ← ハッシュマーク:横棒が水平、縦棒が斜め
♯ ← シャープ:横棒が右上がり、縦棒が垂直
見分け方のコツ:横線が「右上がりに傾いている」ほうが♯(シャープ)。水平にまっすぐなほうが#(ハッシュ)です。「音が上がる記号だから横棒も上がっている」と覚えると忘れません。
【おまけ】実は「シャープの縦棒」は真っ直ぐ?
♯(シャープ)を眺めていると、
♯
縦棒が少し左に傾いているように見えませんか?(右に傾いても見える人もいるようです)
実はこれ、横棒が右上がりなのでそう見えるだけの錯覚なんです。実際の♯の縦棒は、地面に対して垂直(真っ直ぐ)に引かれています。逆に#(ハッシュ)の縦棒は、はっきりと右に傾いています。「傾いているのがどっちか」で迷ったら、この違いを思い出してくださいね。
「#」の正体——ハッシュマーク(ナンバーサイン)とは
キーボードの「Shift+3」で出てくる「#」の正式名称はナンバーサイン(number sign)またはハッシュマーク(hash mark)です。日本語では「井桁(いげた)」「番号記号」とも呼びます。
もともとは「#9」のように数字の前に置いて「第〜番」を意味する番号記号として欧米で使われてきました。電話のプッシュボタンにある「#」もこのナンバーサインです。日本の電話ガイダンスが「シャープを押してください」と案内するのは通称であり、正確にはハッシュです。
社内のキャッチコピーを考えていて、若者にも伝わるようにとハッシュタグを使おうとキーボードに手を伸ばしたとき——「#? ♯? あれ、なんか傾きが違うぞ?これ同じ文字なの?」と気づいた人は少なくないはずです。ずっとシャープと呼ぶことを信じて疑わず、ハッシュタグとはただかっこつけた言い方だと思っていたのに、いざ調べてみると、まったく別の記号だった——という経験です。多くの人が「シャープ」と信じて疑わないのは、日常の中で何度も聞いてきたからです。だからこそ、正しく知ったときに「あ、違ったんだ」と腑に落ちるのです。
イギリス英語では “hash”(ハッシュ)とも呼ばれ、これがSNSの「ハッシュタグ」の語源になっています。
プログラミングでの「#」の使い方
エンジニアにとっても「#」は重要な記号です。C言語・C++では「#include」「#define」などプリプロセッサ命令の先頭に使われ、Python・Ruby・シェルスクリプトではコメント行の開始記号として機能します。HTML・CSSでは16進数カラーコード(例:#FFFFFF)やID指定(例:#section1)でも使われます。Markdownでは見出しレベルの指定にも(# H1、## H2)活用されます。プログラミングの現場では「ハッシュ」と呼ぶのが正確です。
「♯」の正体——シャープ(嬰記号)とは
音楽記号の「♯」はシャープまたは嬰(えい)記号と呼び、楽譜においてある音を半音上げることを指示する変化記号です。「ド♯」ならピアノの「ド」の右隣にある黒鍵の音を指します。白鍵と黒鍵の境界を表す記号であり、音楽理論の根幹を担います。
プログラミング言語「C♯(C#)」の命名由来もここにあります。C言語を「半音上げた進化版」という意味でC♯と名付けたものが、実用上「#(ハッシュ)」で代用されています。
なぜ日本では「#」を「シャープ」と呼ぶのか
① 形が非常に似ている:日常的な解像度では区別がつきにくく、同じ記号だと思われやすい。
② 「ナンバーサイン」「ハッシュ」が日本語として普及しなかった:「シャープ」のほうが日本人に馴染みがあり、説明として使われるうちに定着した。
③ 電話ガイダンスの影響:「シャープを押してください」という音声案内が広まり、「#=シャープ」という認識が刷り込まれた。
④ IMEの変換候補問題:「しゃーぷ」と入力すると#も♯も両方が候補に出るため、混同を助長している。
言語は社会の中で変化するもの。「シャープ」と呼ぶ慣習自体を否定する必要はありませんが、入力・投稿の実務ではきちんと使い分けることが重要です。
実は海外でも「#」の呼び方はバラバラ
英語圏でも「#」に統一された呼び方があるわけではありません。国や文脈によって、次のように呼ばれています。
- hash(ハッシュ)——イギリス・オーストラリアなどで一般的
- number sign(ナンバーサイン)——国際的な正式名称
- pound sign(ポンドサイン)——アメリカ英語で重さの単位「ポンド」の略記として定着
- octothorpe(オクトソープ)——電話会社ベル研究所が1960年代に命名した技術用語
日本で「シャープ」と呼ばれているように、世界でも呼称が乱立している記号なのです。”ハッシュ”が国際標準に最も近い呼び方と言えるでしょう。
ハッシュタグが反応しない原因と対処法
InstagramやX(旧Twitter)などでハッシュタグが機能しない場合、多くは「#」の使い方に間違いがあります。
- 全角の「#」を使っている:全角はタグとして認識されません。必ず半角の「#」を使う。
- 音楽記号の「♯」を使っている:見た目が似ていても、♯はハッシュタグとして機能しません。
- 「#」とキーワードの間にスペースがある:「# 旅行」ではなく「#旅行」と続けて入力する。
- 数字のみのハッシュタグ:「#123」のように数字だけのタグは多くのSNSで無効。
デバイス別の正しい入力方法
| デバイス | ハッシュマーク(#)の入力方法 |
|---|---|
| PC(Windows・Mac) | IMEを半角モードにして Shift+3 または「いげた」と打って変換→半角を選ぶ |
| iPhone | 記号キーボードまたは英字キーボードの「#」 |
| Android | 記号・英数字キーボードの「#」 |
注意:PCで「しゃーぷ」と入力すると変換候補に「♯」と「#」が両方出ます。ハッシュタグに使うのは必ず「#」(ハッシュマーク)を選んでください。
よくある質問(Q&A)
Q. 「C#(シーシャープ)」の「#」はハッシュ?シャープ?
A. 表記上は「#(ハッシュマーク)」が使われていますが、命名の由来は音楽のシャープ(♯)です。C言語を「半音上げた進化版」という意味でC♯と名付けたものが、実用上#で代用されています。
Q. SNSの検索では「♯」でも検索できますか?
A. プラットフォームによっては「♯」で検索しても「#」のタグ結果が表示される場合もありますが、投稿する際は必ず「#(ハッシュ、半角)」を使ってください。♯ではタグとして機能しません。
Q. 電話の「#ボタン」はシャープ?ハッシュ?
A. 正式にはハッシュ(ナンバーサイン)です。電話ガイダンスで「シャープを押してください」と言われることが多いですが、これは通称です。
Q. 「井桁(いげた)」とは何ですか?
A. 「#」の日本語名のひとつで、漢字の「井」の字に形が似ていることから「井桁(いげた)」と呼ばれます。出版・印刷業界で使われてきた呼称で、PCで「いげた」と入力して変換することでも「#」を入力できます。
Q. 全角「#」と半角「#」の違いは?
A. 文字幅が異なります。全角の「#」は日本語の漢字と同じ幅(2バイト)、半角「#」はその半分(1バイト)。SNSのハッシュタグやプログラミングでは半角(#)が必須です。
Q. 「ポンドサイン」とは何ですか?
A. アメリカ英語で「#」の別名のひとつです。重さの単位「ポンド(pound)」の略記として長年使われてきたことからそう呼ばれます。英語圏でも地域や文脈によって呼び方が異なる記号です。
Q. ハッシュタグはいつ誰が考えた?
A. 2007年、Twitterユーザーのクリス・メッシーナ氏が「同じ話題をまとめるために#を使おう」と提案したのが起源です。以降、Instagram・FacebookなどあらゆるSNSに広まりました。
まとめ——迷ったらこれだけ覚えてください
- ハッシュタグの「#」=ハッシュマーク(横棒が水平)/Unicode: U+0023
- 音楽記号の「♯」=シャープ(横棒が右上がり)/Unicode: U+266F
- 読み方は「ハッシュ」が国際標準、「いげた」が日本語名、「シャープ」は通称(誤用)
- SNSに投稿するときは必ず半角「#」(ハッシュ)
- 電話の「シャープを押して」は通称——正確には「ハッシュ」
- 英語圏でもhash・number sign・pound signとバラバラに呼ばれている
SNSや仕事で使うなら「#(半角ハッシュ)」一択です。
「しゃーぷ」で変換したときは、必ず記号を確認しましょう。
「#=シャープ」は日本では根強い通称ですが、実際に入力するシーン——SNS投稿・プログラミング・文書作成——では記号を正しく使い分けることが大切です。この記事を読んだあなたは、もうどちらが正解かを迷う必要はありません。
最後の最後に・・・番外編
「#はシャープと呼ぶべき?」正しさと実用の使い分け
ここまで読むと「#はハッシュと呼ぶのが正しい」と分かりますが、実際の会話では少し事情が異なります。
日本では長年「シャープを押してください」という音声案内や日常会話の影響で、「#=シャープ」という呼び方が広く定着しています。そのため、会話の中で「ハッシュ」と言うと、相手によっては一瞬伝わらなかったり、「あれ?」と思われることもあります。
これは「流れに掉さす」「役不足」などと同じく、本来の意味とは異なる使われ方が一般化している言葉の一例とも言えます。
結論としてはこうです:
- 実務(SNS・プログラミング):「ハッシュ」が正確
- 日常会話:「シャープ」でも問題なく通じます。無理に言い換える必要はありません
- ビジネスの現場:「PCキーボードの3の上にある記号」と伝えるのが最も確実です
つまり、正しさとコミュニケーションは必ずしも一致しません。場面に応じて使い分けることが、最も現実的でスマートな選択です。










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