
原因の特定から段階的な対処法まで、初心者でもできる完全ガイド
1. 緊急度チェック(1分で確認)
まず最初にこれをチェック!
- LANケーブルがしっかり差し込まれているか
- ケーブル両端のランプが光っているか
- ケーブルに損傷がないか
- モデム・ルーターの電源が入っているか
- エラーランプが点灯していないか
- 他の端末でネットが使えるか
30秒でできる応急処置
- ケーブルの抜き差し
- 再起動(パソコンとモデム・ルーター)
2. 有線接続できない主な原因
ハードウェア関連の原因
- LANケーブルの問題(断線、接触不良、規格不適合、経年劣化)
- LANポート・コネクタ不良
- ネットワーク機器の故障
- ネットワークアダプター故障
ソフトウェア関連の原因
- ネットワークドライバーの問題
- Windows設定の問題
- セキュリティソフトの影響
- システムファイルの破損
3. 症状別診断フローチャート
症状1: 「ネットワークケーブルが接続されていません」表示
→ STEP1から順番に確認してください
症状2: 「識別されていないネットワーク」表示
→ STEP2のIPアドレス設定から確認してください
症状3: 「インターネットアクセスなし」表示
→ STEP2のDNS設定とSTEP3を確認してください
症状4: ネットワークアイコンが表示されない
→ STEP3のドライバー確認から開始してください
症状5: ネットワークアイコンが表示されたのに、ビックリマークがついたり、点滅したり、最後は途切れる
→STEP4へ。
最近、社内でセキュリティ関係のアップデートをしましたか? 企業や組織のネットワークでは、端末にセキュリティ証明書をインストールして通信を暗号化・監視している場合があります。この証明書やポリシー設定が特定のネットワーク構成に依存していると、社外施設や異なる環境の有線LANで接続できなくなることがあります。
4. STEP1: 物理的接続の確認
1-1. LANケーブル接続状態の確認
- LANポートにしっかり差し込まれているか
- コネクタの爪がロックされているか
- ポート内に異物がないか
- 接続ランプが点灯しているか
1-2. LANケーブルのテスト
- 別のLANケーブルで試す
- 他デバイスで試す
- ルーターの別ポートで試す
- ケーブルの損傷を確認
※CAT5e以上のケーブル推奨
1-3. ネットワーク機器の再起動
- パソコンを完全シャットダウン
- LANケーブルを全て抜く
- モデム・ルーターの電源を切る
- 30秒以上待機
- モデム→ルーター→PCの順で電源ON
- 完全起動後にケーブル接続
5. STEP2: Windowsネットワーク設定
2-1. ネットワークアダプターの状態確認
Windows 11: 設定→ネットワークとインターネット→詳細→アダプターのオプション変更
Windows 10: ファイル名を指定して実行で「ncpa.cpl」
2-2. ネットワークアダプターの有効化
- 「イーサネット」右クリック→有効にする
2-3. IPアドレスの確認と再取得
cmdで「ipconfig」
- 正常: 192.168.x.x など
- 異常: 0.0.0.0 や 169.254.x.x
再取得: 「ipconfig /release」「ipconfig /flushdns」「ipconfig /renew」
2-4. Windowsトラブルシューティングツールの実行
- 設定→更新とセキュリティ→トラブルシューティング→インターネット接続
- ネットワークリセット(最終手段)
6. STEP3: ドライバー・システム対応
3-1. ネットワークアダプタードライバーの確認
- Windows + X → デバイスマネージャー
- ネットワークアダプター展開
- 状態を確認(警告やエラーがないか)
3-2. ドライバーの更新・再インストール
- 自動更新(Windows Update)
- メーカーサイトから手動インストール
- アンインストール後に再起動(自動再インストール)
3-3. システムファイルの修復
- 管理者権限でコマンドプロンプトを開く
- 「sfc /scannow」と入力して実行
- 修復が完了したら再起動
3-4. BIOS設定の確認(上級者向け)
- LAN機能が有効になっているか確認
- BIOSアップデートが必要な場合はメーカーサイトを確認
3-5. セキュリティソフトの影響排除
- 一時的にセキュリティソフトを無効化
- インターネット接続をテスト
- 接続できれば、例外設定を追加
3-6. OSの復元または再インストール(最終手段)
- 復元ポイントを利用
- 初期化または再インストールを検討
7. STEP4:セキュリティ証明書・ポリシー設定による接続制限の解除
- IT管理者またはネットワーク担当者に状況を説明
- 必要に応じて証明書設定を一時的に変更または別プロファイルを作成
- 社外ネットワーク用にIPアドレスを手動で設定(例:DHCPから固定IPへの切り替え)
- 接続テストを行い、問題なければ設定を保存
具体例: 社外ネットワークで接続する場合、DHCPによる自動取得ではIP衝突やゲートウェイ不一致で接続できないことがあります。この場合、手動でIPアドレスを設定します(例:IP 192.168.1.50、サブネットマスク 255.255.255.0、デフォルトゲートウェイ 192.168.1.1)。設定後に接続テストを行い、問題なければ保存します。社内に戻る際は再びDHCPに戻す必要があります。
→スマホのビデオ通話で、しかるべきIT部署に連絡をとりながら、設定の助言をもらうのがいいと思います。
7. 予防・メンテナンス方法
7-1. ケーブル・機器の定期点検
- LANケーブルの差し込み具合をチェック
- 経年劣化や断線の有無を確認
- 機器の発熱や異音を確認
7-2. Windowsアップデートの定期実行
- ネットワーク関連の更新を適用
- セキュリティ更新で不具合予防
7-3. 定期的な再起動
- モデム・ルーターを月1回再起動
- キャッシュやメモリをリセット
7-4. ホコリ・汚れの清掃
- LANポートやケーブル端子のほこり除去
- 機器周辺の通気性を確保
7-5. バックアップ用ケーブル・機器の準備
- 予備のLANケーブルを常備
- 小型ハブやUSB-LANアダプターを用意
まとめ
有線インターネットがつながらない場合は、まず物理的な接続確認から始め、Windowsの設定やドライバーを順にチェックしていくことでほとんどの問題は解決できます。予防策を実施しておくことで、トラブル発生率を大幅に減らすことができます。












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