
e-Gov電子申請のDTAファイル(SHFD0039.DTA)とは?
e-Gov電子申請で送付されるDTAファイル(ファイル名:SHFD0039.DTA)は、日本年金機構のオンライン事業所年金情報サービスから電子送付される被保険者データファイルです。このファイルには、事業所と被保険者の基本情報が含まれており、社会保険の各種届書を作成する際に使用します。見慣れないこのファイルに戸惑う方、結構います!
重要なポイント:DTAファイルは直接開いて閲覧することができません。日本年金機構が提供する「届書作成プログラム」に取り込むことで初めて利用できるようになります。
DTAファイルに含まれる情報
- 事業所の基本情報(事業所番号、名称、所在地など)
- 被保険者の基本情報(氏名、生年月日、基礎年金番号など)
- 標準報酬月額に関する情報
- 届書作成に必要なその他の情報
DTAファイルが直接開けない理由
SHFD0039.DTAファイルは、一般的なテキストエディタやExcelなどのソフトウェアで開いても、正しく表示されません。これは以下の理由によるものです。
- 専用フォーマット:届書作成プログラム専用のバイナリ形式またはエンコードされた形式で保存されている
- セキュリティ:個人情報保護のため、専用プログラムでのみ読み取り可能な形式になっている
- データの整合性:直接編集されることを防ぐため、専用ソフトでのみ処理できる構造になっている
【完全解説】届書作成プログラムでのDTAファイル取り込み手順
事前準備:届書作成プログラムのダウンロードとインストール
DTAファイルを利用するには、まず届書作成プログラムをインストールする必要があります。
ダウンロード方法:
- 日本年金機構の公式ホームページにアクセス
- 「電子申請・電子媒体申請」のページへ移動
- 「届書作成プログラム」をダウンロード
- ダウンロードしたファイルを実行してインストール
対応OS:Windows 8.1/10/11(日本語版)
費用:無料
DTAファイルの取り込み手順(詳細版)
ステップ1:届書作成プログラムを起動
- デスクトップまたはスタートメニューから「社会保険届書作成」のアイコンをダブルクリック
- 届書作成プログラムのメイン画面が表示されます
ステップ2:データ取り込み機能を開く
- メイン画面の「データを取り込む」ボタンをクリック
- 取り込み方法の選択画面が表示されます
- 「年金事務所より提供された被保険者データの取り込み」を選択
ステップ3:パスワードの入力
- 「読み込みパスワードを入力してください」の欄に、5桁の事業所番号を入力
- 事業所番号は年金事務所から通知された番号です
ステップ4:都道府県の選択
- 「事業所の所在地都道府県を選択してください」のプルダウンメニューから該当する都道府県番号を選択
- 都道府県番号は、01(北海道)から47(沖縄県)までの数字です
ステップ5:DTAファイルの指定
- 「取り込みファイルの指定」欄の「参照」ボタンをクリック
- ファイル選択ダイアログが開きます
- e-Govからダウンロードした「SHFD0039.DTA」ファイルを選択
- 「開く」ボタンをクリック
ステップ6:取り込みの実行
- すべての入力項目を確認
- 「OK」ボタンをクリック
- 被保険者データが届書作成プログラムに読み込まれます
- 「取り込みが完了しました」というメッセージが表示されれば成功です
DTAファイルの取り込みに失敗する場合の対処法
エラー1:「パスワードが正しくありません」と表示される
原因:事業所番号の入力が間違っている、または全角で入力している
解決方法:
- 事業所番号を半角数字で正確に入力し直す
- 年金事務所から通知された正確な事業所番号を確認する
- スペースや改行が含まれていないか確認する
エラー2:「ファイルが見つかりません」と表示される
原因:DTAファイルのパスが正しくない、またはファイルが破損している
解決方法:
- DTAファイルがダウンロードフォルダにあるか確認する
- ファイル名が「SHFD0039.DTA」で間違いないか確認する
- ファイルサイズが0KBでないか確認する(0KBの場合は再ダウンロード)
- e-Govから再度ダウンロードする
エラー3:「データ形式が正しくありません」と表示される
原因:ファイルが破損している、または別のファイルを選択している
解決方法:
- 正しいDTAファイルを選択しているか確認する
- ファイルを開いたり編集したりしていないか確認する
- e-Govから新しくダウンロードし直す
- ダウンロード時にブラウザのエラーがなかったか確認する
エラー4:届書作成プログラムが起動しない
原因:Windowsのバージョンが対応していない、またはインストールが不完全
解決方法:
- Windows 8.1/10/11であることを確認する
- 届書作成プログラムを一度アンインストールし、再インストールする
- 管理者権限でインストールする
- セキュリティソフトがブロックしていないか確認する
e-GovからDTAファイルをダウンロードする方法
ダウンロード手順
- e-Gov電子申請サイトにログイン
- 「マイページ」を開く
- 「電子送達」または「メッセージボックス」を選択
- 日本年金機構からの通知を確認
- 「被保険者データ」または「SHFD0039.DTA」のダウンロードリンクをクリック
- パソコンの任意のフォルダに保存(デスクトップやダウンロードフォルダを推奨)
注意事項:
- ダウンロードしたファイルは個人情報を含むため、取り扱いに注意してください
- 不要になった場合は確実に削除してください
- ファイルの保存期限が設定されている場合がありますので、早めにダウンロードしてください
DTAファイル取り込み後の作業の流れ
1. 届書の種類を選択
取り込んだ被保険者データを使用して、必要な届書を作成します:
- 算定基礎届
- 賞与支払届
- 月額変更届
- 資格喪失届
- その他の社会保険届書
2. 届書の内容を入力・編集
- 取り込まれた被保険者情報を確認
- 必要な項目を追加・修正
- 報酬額や支払日などの必要情報を入力
3. 電子申請用ファイルの作成
- 「提出ファイル作成」→「電子申請用ファイル」をクリック
- 作成先フォルダを指定(分かりやすい場所を推奨)
- 作成年月日、提出年月日を確認
- 提出先(年金事務所)を確認
- 「OK」ボタンをクリックしてファイルを作成
4. e-Govから電子申請
- e-Gov電子申請サイトにログイン
- 該当する手続きを選択
- 作成した電子申請用ファイルを添付
- 内容を確認して送信
届書作成プログラムの初期設定方法
初回起動時の設定
届書作成プログラムを初めて起動すると、初期設定ウィザードが自動的に起動します。
設定項目
- 事業所情報の登録
- 事業所番号
- 事業所名称
- 所在地
- 電話番号
- 管轄年金事務所の設定
- 提出先の年金事務所を選択
- 事業主情報の登録
- 代表者氏名
- 連絡先
初期設定完了後も、メイン画面の「事業所情報」ボタンから設定内容を変更できます。
DTAファイルと他のデータ取り込み方法の違い
| 取り込み方法 | データ形式 | 取得方法 | 用途 |
|---|---|---|---|
| DTAファイル (SHFD0039.DTA) | .dta | e-Govの電子送達 | オンライン事業所年金情報サービスからの被保険者データ |
| ターンアラウンドCD | CD-ROM | 年金事務所から郵送 | 算定基礎届などの作成用データ |
| CSVファイル | .csv | 給与ソフトや自社システムから出力 | 自社で管理している被保険者データ |
| 手入力 | – | – | 少数の被保険者を個別に登録 |
セキュリティと個人情報保護の注意点

DTAファイル取り扱いの注意事項
- 保管場所:個人情報を含むため、セキュリティの確保された場所に保存する
- アクセス制限:必要な担当者のみがアクセスできるようにする
- パスワード管理:事業所番号(パスワード)は厳重に管理する
- 削除:使用後は確実にファイルを削除する
- 送信禁止:メールでの送信は避け、安全な方法で共有する
- バックアップ:必要に応じて暗号化したバックアップを作成する
届書作成プログラムのセキュリティ機能
- 事業所番号によるパスワード保護
- データの暗号化保存
- 不正アクセス防止機能
よくある質問(FAQ)
Q1:DTAファイルをExcelで開くことはできますか?
A:DTAファイルは専用形式のため、Excelでは正しく開けません。必ず届書作成プログラムで取り込んでください。
Q2:DTAファイルの有効期限はありますか?
A:e-Govの電子送達には保存期限が設定されている場合があります。通知を受け取ったら早めにダウンロードしてください。
Q3:複数の事業所のDTAファイルを管理できますか?
A:届書作成プログラムでは複数の事業所データを管理できます。事業所ごとに別々に取り込んで使用してください。
Q4:DTAファイルが見つからない場合はどうすればいいですか?
A:e-Govのマイページやメッセージボックスを確認してください。見つからない場合は管轄の年金事務所に問い合わせてください。
Q5:届書作成プログラムはMacで使用できますか?
A:届書作成プログラムはWindows専用です。Macの場合は、仮想環境(Parallels、VMwareなど)でWindowsを動かす必要があります。
Q6:DTAファイルを取り込んだ後、データを修正できますか?
A:取り込み後、届書作成プログラム内で個別にデータの修正や追加が可能です。
Q7:e-Gov電子申請を使わずに紙で提出することはできますか?
A:届書作成プログラムで作成したデータは、電子申請だけでなく、電子媒体(CD-R)や印刷して紙で提出することも可能です。
関連する手続きと参考情報
日本年金機構の関連ページ
- 届書作成プログラムのダウンロードページ
- 電子申請・電子媒体申請のご案内
- 電子申請・オンライン事業所年金情報サービス GUIDE BOOK
e-Gov電子申請の関連ページ
- e-Gov電子申請ヘルプページ
- 電子送達(オンライン事業所年金情報サービス)の使い方
- よくある質問(FAQ)
問い合わせ先
- 届書作成プログラムの操作方法:日本年金機構(管轄の年金事務所)
- e-Gov電子申請の操作方法:e-Govヘルプデスク
- DTAファイルのダウンロードに関する問題:e-Govサポートセンター
まとめ:DTAファイルを正しく活用するために
e-Gov電子申請のDTAファイル(SHFD0039.DTA)は、直接開くことができない専用形式のファイルです。以下の手順で正しく利用しましょう:
- 届書作成プログラムをインストール:日本年金機構のホームページから無料でダウンロード
- DTAファイルをダウンロード:e-Govの電子送達から取得
- データを取り込む:届書作成プログラムの「データを取り込む」機能を使用
- パスワードを入力:5桁の事業所番号を正確に入力
- 届書を作成:取り込んだデータを使って必要な届書を作成
- 電子申請:e-Govから申請を完了
エラーが発生した場合は、パスワード(事業所番号)、ファイルパス、都道府県の選択を再確認してください。それでも解決しない場合は、管轄の年金事務所またはe-Govサポートセンターに問い合わせることをお勧めします。
DTAファイルには個人情報が含まれるため、セキュリティに十分注意して取り扱い、使用後は適切に削除してください。












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