
この問題、実は多くの方が悩んでいます。仕事でPDFを頻繁に扱う方なら、1日に何度もこのイライラと向き合っているかもしれません。「設定を変えたはずなのに、いつの間にか元に戻ってる」「どこをどう直せばいいのか分からない」そんな声をたくさん聞いてきました。
でも、ご安心ください。この記事では、PDFが2つのアプリで開いてしまう問題を根本から解決する方法を、分かりやすく丁寧に解説します。設定に詳しくない方でも、ステップバイステップで進められるように説明していますので、ぜひ最後までお読みください。
こんな悩みを解決します
- PDFをクリックするとブラウザとAdobe Readerが同時に開く
- ブラウザで勝手にPDFが表示されてしまう
- 既定アプリの設定が保存されない
- 意図しないアプリでPDFが開く
なぜPDFが2つのアプリで開くのか
この問題は主に3つの原因によって発生します:
- ブラウザの自動表示機能 – ChromeやEdgeがPDFを自動的にブラウザ内で開く
- Adobe Readerの自動起動 – PDFダウンロード時に自動的に起動する設定になっている
- Windows設定の競合 – 複数のPDFアプリがあり、既定アプリが曖昧になっている
解決手順1:Google Chromeの設定変更
PDFの自動表示を無効にする
- Chromeを開き、右上の三点メニュー(⋮)をクリック
- 「設定」を選択
- 左メニューから「プライバシーとセキュリティ」をクリック
- 「サイトの設定」を選択
- 「PDFドキュメント」を探してクリック
- 「PDFファイルをChromeで自動的に開く代わりにダウンロードする」をONにする
ダウンロード後の自動起動を停止
- Chrome設定で「ダウンロード」セクションを開く
- 「ダウンロード後に特定の種類のファイルを自動的に開きます」を確認
- PDFファイル(.pdf)があれば「削除」をクリック
拡張機能の確認
- アドレスバーにchrome://extensions/と入力
- Adobe Acrobat関連の拡張機能を探す
- 不要な拡張機能は削除、必要なものは自動起動を無効化
解決手順2:Microsoft Edgeの設定変更
PDFを常にダウンロードする設定
- Edgeを開き、右上の三点メニュー(…)をクリック
- 「設定」を選択
- 左メニューから「Cookieとサイトのアクセス許可」をクリック
- 「PDFドキュメント」を選択
- 「常にPDFファイルをダウンロードする」をONにする
ダウンロード動作の設定
- Edge設定で「ダウンロード」を開く
- 「ダウンロード時の動作を毎回確認する」をONにする(推奨)
- ダウンロード場所を確認
注意:設定変更後、既存のタブを閉じて新しくPDFを開き直してください。
解決手順3:Adobe Acrobat Readerの設定変更
自動起動を無効にする(最重要)
- Adobe Acrobat Readerを起動
- 「編集」→「環境設定」を選択
- 左側から「一般」を選択
- 「ChromeブラウザーでPDFがダウンロードされたとき、Readerでそのpdfを自動的に開く」のチェックを外す
- 「EdgeブラウザーでPDFがダウンロードされたとき、Readerでそのpdfを自動的に開く」のチェックも外す
- 「OK」で保存
ブラウザ統合機能の調整
- 環境設定で「インターネット」カテゴリを選択
- 「PDFをブラウザーに表示」のチェックを確認
- ブラウザで表示したくない場合はチェックを外す
解決手順4:Windowsの既定アプリ設定
Windows 11の場合
- スタートメニューから「設定」を開く
- 左メニューの「アプリ」を選択
- 「既定のアプリ」をクリック
- 「ファイルの種類で既定値を設定する」を選択
- 「.pdf」を検索
- 希望するアプリ(Adobe Reader等)を選択
- 「常にこのアプリを使う」を選択
Windows 10の場合
- スタートメニューから「設定」を開く
- 「アプリ」→「既定のアプリ」を選択
- 「ファイルの種類ごとに既定のアプリを選ぶ」をクリック
- 「.pdf」を探して希望するアプリを選択
右クリックから設定する方法
- 任意のPDFファイルを右クリック
- 「プログラムから開く」→「別のプログラムを選択」
- 希望するアプリを選択
- 「常にこのアプリを使って.pdfファイルを開く」にチェック
- 「OK」をクリック
確認方法:PDFファイルをダブルクリックして、指定したアプリのみで開くか確認してください。
トラブルシューティング
設定しても元に戻ってしまう場合
- 管理者権限で実行:アプリを右クリックして「管理者として実行」で起動
- 更新後の再確認:ソフトウェア更新時に設定がリセットされる場合があります
- 企業環境の制限:グループポリシーで制限されている場合はIT部門に相談
特定のサイトでのみ問題が起きる場合
- PDFリンクを右クリックして「名前を付けてリンク先を保存」を選択
- ダウンロードしたファイルを通常通り開いて確認
- ブラウザのサイト別設定を確認
複数のPDFアプリがある場合
- コントロールパネルの「プログラムと機能」を開く
- 不要なPDF関連ソフトをアンインストール
- 使用するアプリのみを既定に設定
推奨設定とメンテナンス
理想的な設定
- ブラウザ:PDFは常にダウンロード、ブラウザ内表示は無効
- Windows:Adobe Readerを既定アプリに設定
- Adobe Reader:ブラウザでの自動起動は無効
- ダウンロード:完了後の動作は手動確認に設定
定期メンテナンス
- 月1回、ブラウザとAdobe Readerの設定を確認
- ソフトウェア更新後は必ず設定を再確認
- 新しいPDF関連ソフト導入時は既定アプリを見直し
- ブラウザ拡張機能の定期整理
セキュリティ対策
- 不明なソースのPDFは開く前にウイルススキャン
- Adobe Readerは常に最新版を使用
- JavaScriptやアクションの自動実行は最小限に
よくある質問
Q. 設定後も一部のPDFで問題が続く場合は?
A. 以下を試してください:
- ブラウザのキャッシュとクッキーをクリア
- 問題のPDFを削除して再ダウンロード
- PDFファイルが破損していないか確認
- ブラウザを再起動
Q. 会社のパソコンで設定が変更できない場合は?
A. 企業環境では管理者権限やグループポリシーによる制限がある可能性があります。IT部門に相談してください。
Q. Macでの対処法は?
A. Macの場合:
- 「システム環境設定」→「一般」でデフォルトブラウザを設定
- Finderでファイルを右クリック→「情報を見る」→「このアプリケーションで開く」
- Safariは「環境設定」→「ウェブサイト」→「PDFの表示方法」で設定
Q. スマートフォンでの対処法は?
A. モバイルの場合:
- Android:「設定」→「アプリ」→「デフォルトアプリ」でPDFアプリを指定
- iOS:「設定」→「Safari」→「ダウンロード」で設定
- 専用PDFアプリ(Adobe Acrobat Reader等)を既定に設定
Q. 設定後にPDFが開けなくなった場合は?
A. 復旧手順:
- Windows設定で既定アプリを一時的に「Microsoft Edge」に戻す
- PDFが正常に開くか確認
- 希望するアプリを再インストール
- 段階的に設定を変更して原因を特定
まとめ
PDFが2つのアプリで同時に開く問題は、ブラウザとPDFアプリの設定競合が主な原因です。この記事の手順に従えば、ほとんどの場合で解決できます。
解決の4ステップ
- ブラウザ(Chrome/Edge)でPDFの自動表示を無効化
- Adobe Readerの自動起動設定を無効化
- WindowsでPDFの既定アプリを明確に設定
- 設定の定着を確認し、必要に応じて調整
重要:設定完了後も月に一度は確認しましょう。ソフトウェア更新で設定が元に戻る場合があります。
セキュリティ:PDFを開く前には必ず出所を確認し、信頼できるソースからのファイルのみを開いてください。
設定完了後は実際のPDFファイルで動作確認を行い、単一のアプリケーションで開くことを確認してください。問題が続く場合は、トラブルシューティングセクションを参照するか、各ソフトウェアのサポートにお問い合わせください。












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