
エクセル(Excel)やパワーポイント(PowerPoint)で資料を作っていて、「曲線で両側に矢印がついた、曲がった両向き矢印を使いたいのに、図形メニューに見当たらない」と困った経験はありませんか?
実はこれ、Microsoft 365や最新のExcel・PowerPointでも標準の図形(オートシェイプ)として用意されていません。直線の両矢印は「線の矢印」グループに入っているのですが、曲線版は自分で作る必要があります。
本記事では、曲がった両向き矢印(曲線の両矢印)をエクセル・パワポで作る具体的な手順を、画像付きでわかりやすく解説します。あわせて、すぐ使えるフリー素材、用途別の使い分け、よくあるトラブルの対処法までまとめました。
PowerPointでもExcelでもWordでも操作は基本的に同じなので、図解資料・プレゼン資料・業務マニュアルなどあらゆる場面で応用できます。
曲がった両向き矢印のフリー素材(ダウンロード可)
まずは「自分で作るのは面倒、すぐ使いたい」という方のために、曲がった両向き矢印のフリー素材をご用意しました。著作権フリーで商用利用も可能ですので、ご自由にお使いください。



直線の両矢印はオートシェイプに用意されていますが、曲線版は標準では存在しないため、こうした素材は意外と重宝します。

そもそも「両向き矢印」はどんな場面で使う?意味と使い分け
両向き矢印(A⇔B)は、図解や資料作成において以下のような意味で使われます。
① 「対比」「逆」を示す
「AとBが反対の関係にある」「対立する概念である」ことを示すときに使います。たとえば「メリット⇔デメリット」「過去⇔未来」「アナログ⇔デジタル」などです。
② 「相互作用」「双方向の関係」を示す
「AとBが互いに影響し合っている」「双方向にやりとりがある」ことを表します。たとえば「顧客⇔企業」「上司⇔部下」「サーバー⇔クライアント」など、コミュニケーションや作用の流れを示すのに最適です。
③ 「同等」「等価」を示す
「AとBが同じ意味」「言い換え可能」であることを示すときにも使われます。論文や数式、定義の説明などでよく登場します。
直線の両矢印と曲線の両矢印の使い分け
| 種類 | 適した用途 |
|---|---|
| 直線の両矢印(⇔) | 単純な対比、距離・範囲の表現 |
| 曲線の両矢印 | 相互作用、循環的な関係、図解での視覚的な動き |
PowerPointで図解資料を作るときは、曲線の両矢印のほうが「動き」や「関係性」が伝わりやすく、デザイン的にも洗練された印象になります。直線だと硬く見える場面でも、曲線にするだけで一気に資料の見栄えが変わります。
【基本】エクセル・パワポで曲がった両向き矢印を作る方法(円弧を使う)
それでは実際に、Excel・PowerPointで曲がった両向き矢印を作る手順を解説します。最もシンプルで、再現性が高いのが「円弧」を使う方法です。
手順1:「挿入」タブから「図形」を開く
リボンの上部にある「挿入」タブをクリックし、「図形」ボタンを選びます。
手順2:「基本図形」グループの「円弧」を選択
図形の一覧の中に、「基本図形」グループの「円弧」というオートシェイプがあります。これは弧(カーブした線)を描くための図形です。

手順3:シート上で円弧を描く
カーソルが十字に変わったら、ワークシート上でドラッグして円弧を描きます。このとき、Shiftキーを押しながらドラッグすると正円ベースの円弧になり、後の調整が楽になります(理由は後述)。
手順4:右クリックから「図形の書式設定」を開く
描いた円弧の線上で右クリックし、「図形の書式設定」を選びます。画面の右側にサイドパネルが表示されます。
手順5:始点と終点を矢印に設定する
「線」のメニューを展開し、以下のように設定します。
- 始点矢印の種類:好みの矢印形状(開いた矢印・閉じた矢印など)
- 終点矢印の種類:始点と同じ形状
両端に矢印を設定することで、両向き矢印が完成します。

手順6:色や太さを調整
同じく「図形の書式設定」から、線の色や太さも自由に変更できます。資料のテーマカラーに合わせて調整しましょう。
手順7:角度を調整して完成
最後に、図形を選択した状態で回転ハンドルをドラッグし、好きな角度にします。これで「曲線の両向き矢印」の完成です。
⚠️ 失敗しないための重要ポイント
ポイント1:水平に配置するなら「回転角度135度」
円弧の両端を水平に揃えたい場合、回転角度は135度が基準になります。直感的に角度を合わせようとするとズレやすいので、覚えておくと便利です。

ポイント2:始点と終点を揃えるには「正方形」にする
円弧の始点と終点をきれいに水平・垂直に揃えるためには、図形の高さと幅を同じ数値にする必要があります。
目分量で揃えると微妙にズレてしまうので、必ず「図形の書式設定」→「サイズ」から、高さと幅に同じ数値を入力してください。

これで、左右対称の美しい曲線両矢印が作れます。
【応用】もう一つの方法:「曲線」や「フリーフォーム」で作る
円弧以外にも、曲がった両向き矢印を作る方法があります。用途に応じて使い分けると便利です。
方法1:「曲線」を使う(自由なカーブが描ける)
「挿入」→「図形」→「線」グループの中にある「曲線」を選びます。
- 始点をクリック
- カーブの中継点でクリック
- 終点でダブルクリック
線が描けたら、円弧と同じく「図形の書式設定」から始点・終点を矢印に設定すれば完成です。S字カーブや波線など、複雑な形状の両矢印を作りたいときに向いています。
方法2:「フリーフォーム:図形」を使う(直線+曲線の組み合わせ)
「線」グループの「フリーフォーム:図形」は、直線と曲線を自由に組み合わせられるツールです。クリックで頂点を打ちながら線を描き、ドラッグするとその区間が曲線になります。
「角ばった部分と丸い部分を混ぜたい」「複雑な経路の両矢印を描きたい」場合に最適です。
方法3:ブロック矢印の「カーブ矢印」を変形する
「図形」→「ブロック矢印」グループの中にある「右カーブ矢印」「左カーブ矢印」を使って、両端を矢印形状に加工する方法もあります。ただし、こちらはブロック矢印の片側しか矢印になっていないため、両向きにするには2つ組み合わせるか、頂点編集で形を変える必要があります。
初心者の方には、最初に紹介した「円弧」を使う方法が最も簡単で美しく仕上がるのでおすすめです。
方法ごとの比較表
| 方法 | 難易度 | 自由度 | 仕上がり | おすすめ用途 |
|---|---|---|---|---|
| 円弧 | ★☆☆ | 中 | ◎ | 標準的な曲線両矢印 |
| 曲線 | ★★☆ | 高 | ○ | S字や複雑なカーブ |
| フリーフォーム | ★★★ | 最高 | ○ | 直線+曲線の組み合わせ |
| ブロック矢印(カーブ矢印)の加工 | ★★★ | 低 | △ | 太い装飾的な矢印 |
曲線両矢印をきれいに見せるデザインのコツ
せっかく作った曲線両矢印も、ちょっとしたコツで仕上がりが大きく変わります。
コツ1:線の太さは1.5pt〜2.5ptが見やすい
細すぎると印刷時にかすれ、太すぎると主張が強すぎます。資料のフォントサイズに合わせて1.5〜2.5ptを目安にしましょう。
コツ2:矢印の先端は「閉じた矢印」が定番
「開いた矢印」「閉じた矢印」「ステルス矢印」など複数ありますが、ビジネス資料では「閉じた矢印」が最も視認性が高く、フォーマルな印象になります。
コツ3:色はテーマカラーに揃える
資料全体のトーンと矢印の色を揃えると、統一感が出ます。強調したい場合のみ赤や濃い色を使い、それ以外はグレーや黒を基本にすると上品に見えます。
コツ4:影や効果は控えめに
「光彩」や「3D効果」などを多用すると、ごちゃついて見えがちです。シンプルなフラットデザインのほうが、現代的な資料には合います。
よくあるトラブルと対処法
Q1. 円弧の両端が左右対称にならない
→ 図形の高さと幅が異なっている可能性が高いです。「図形の書式設定」→「サイズ」で同じ数値に揃えてください。
Q2. 矢印が小さすぎて見えない
→ 「図形の書式設定」→「線」→「始点矢印のサイズ」「終点矢印のサイズ」を調整できます。「サイズ9」など大きめに設定すると、はっきりした矢印になります。
Q3. 線の角度を微調整したい
→ 図形を選択し、Altキーを押しながら回転ハンドルをドラッグすると、細かい角度で回転できます。または「図形の書式設定」→「サイズ」→「回転」に直接数値を入力してください。
Q4. PowerPointで作った矢印をExcelやWordにコピーしたい
→ Office製品同士はコピー&ペースト(Ctrl+C / Ctrl+V)でそのまま転送可能です。書式も保持されるので、一度作ったらいろんな資料で使い回せます。
テキスト記号で済ませたい場合の代替手段
「図形を作るほどではないが、文章中に両向き矢印を入れたい」という場合は、テキスト記号を使うのも手軽です。
| 記号 | 入力方法 |
|---|---|
| ⇔ | 「やじるし」と入力して変換 |
| ↔ | 「やじるし」と入力して変換 |
| ↕ | 「やじるし」と入力して変換(縦方向) |
| ⇕ | 「やじるし」と入力して変換(縦方向・二重線) |
これらは文字として扱えるので、セル内やテキストボックスに直接入力できます。ただし曲線版の両矢印はテキスト記号には存在しないため、図解には本記事の方法で図形として作るのが確実です。
まとめ:曲がった両向き矢印は「円弧+書式設定」で作れる
曲がった両向き矢印(曲線の両矢印)は、Microsoft 365を含むExcel・PowerPoint・Wordの標準図形には用意されていませんが、「円弧」をベースに書式設定で両端を矢印にするだけで簡単に作れます。
重要ポイントのおさらい
- 「挿入」→「図形」→「円弧」で弧を描く
- 右クリック→「図形の書式設定」で始点・終点を矢印に設定
- 高さと幅を同じ数値にして左右対称に
- 水平配置なら回転角度は135度
- もっと複雑な形状なら「曲線」「フリーフォーム」も活用
一度作ってしまえば、コピーして使い回せるので資料作成の効率が大幅にアップします。図解資料・プレゼン・マニュアル・業務フローなど、さまざまな場面で活躍する万能テクニックなので、ぜひマスターしてください。
Excelで曲がった両向きの矢印を作る方法(動画解説)
パワポで曲がった両向きの矢印を作る方法(動画解説)
ご希望の両矢印素材があればご用命ください
「こういう色・形の両矢印が欲しい」「この角度・サイズのものが必要」など、ご希望の両矢印素材があればお気軽にご用命ください。即応はできないかもしれませんが、暇を見つけて作りたいと思います。(※ 無料でやります)
>葵さん
透過の青矢印でグラデーションがかかった両矢印、できました。ご活用ください。反対にしたい場合は画像を選択して上のハンドルを逆側に振り切ってください。

両矢印 透過 青グラデーション












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