
Excelのフォント選び、面倒くさいのでデフォルトのままやってませんか? 遊ぶ、みたいな文字のあれ、「游ゴシック」、え、もうこれでいいじゃん、いや、なんか狙いなくそれやってるとなんか適当にやっつけた資料に見られかねないような気がするのは私だけでしょうか。。
結論から言うと、ビジネス用途なら「BIZ UDPゴシック」、数字中心の表なら「BIZ UDゴシック」を選べば失敗しません。どちらもWindowsに標準搭載されており、追加インストール不要で今すぐ使えます。
ここでは、用途別のおすすめフォント、避けるべきフォント、既定フォントの変更手順、他人とファイルを共有するときの注意点まで、Excelのフォント選びに必要な情報をまとめました。
結論:用途別おすすめフォント早見表
| 用途 | おすすめフォント | 理由 |
|---|---|---|
| ビジネス文書全般 | BIZ UDPゴシック | 読み間違いが起きにくいUD設計。Windows標準搭載 |
| 数字中心の表・帳票 | BIZ UDゴシック(Pなし) | 英数字の幅が固定で桁がきれいに揃う |
| 社外提出・印刷物 | 游ゴシック | Windows・Mac両方に搭載。印刷時の品質が高い |
| 画面共有・プレゼン資料 | メイリオ/Meiryo UI | 画面表示に最適化されており遠目でも読みやすい |
| おしゃれに見せたい | UDデジタル教科書体/游明朝 | 柔らかさ・上品さを演出できる |
| 英数字のみ | Segoe UI/Arial | 欧文専用設計で美しく、互換性も高い |
迷ったらBIZ UDPゴシックを既定フォントに設定してください。設定手順は後述します。
筆者の実務環境では
私は流通業でExcelを日常的に使っています。売上報告書や発注書など、多くの人が目を通す帳票では「BIZ UDPゴシック」を使うようになってから、「5と6」「8と3」の読み間違いが減り、電話で数値を確認する場面でのミスも少なくなりました。
Excelで「見やすいフォント」はどれ?
「見やすさ」を基準にするなら、次の3つが特におすすめです。
- BIZ UDPゴシック:小さいサイズでも文字がつぶれにくく、似た文字の判別がしやすい
- メイリオ(Meiryo UI):画面表示用に設計されており、モニター越しでもくっきり読める
- 游ゴシック Medium:標準の游ゴシックより一段太く、画面でも印刷でも読みやすい
「見やすい」の中身は、
(1) 小さくてもつぶれない、
(2) 数字や記号を判別しやすい
(3) 印刷しても崩れない、
の3点です。この3条件を最もバランス良く満たすのがBIZ UDPゴシックです。
ビジネスで失敗しないおすすめフォント4選
1. BIZ UDPゴシック(最優先のおすすめ)
モリサワが開発したユニバーサルデザイン(UD)フォントで、Windows 10(October 2018 Update以降)とWindows 11に標準搭載されています。
- 「3」と「8」、「O(オー)」と「0(ゼロ)」など、見間違えやすい文字が判別しやすい設計
- 文字が太めではっきりしており、小さいサイズでも読みやすい
- 高齢の方やロービジョンの方にも配慮されており、官公庁・自治体でも採用が進んでいる
「P」はプロポーショナル(文字ごとに幅が変わる)の意味で、日本語の文章が自然な間隔で表示されます。
2. BIZ UDゴシック(数字・帳票向け)
BIZ UDPゴシックの等幅版です。漢字・かなは全角幅、英数字は半角幅に固定される設計のため、数字の桁が縦にきれいに揃います。
- 売上表・請求書・在庫表など、数値の比較が重要な表に最適
- カンマ区切りの位置も揃うため、桁の読み間違いを防げる
なお「等幅」とは、和文は全角・英数字は半角でそれぞれ幅が固定されるという意味で、すべての文字が同じ幅になるわけではありません。文章メインなら「BIZ UDPゴシック」、数字メインなら「BIZ UDゴシック」と使い分けるのが理想です。
3. 游ゴシック(社外共有・印刷向け)
Excel 2016以降の日本語の既定フォントです。WindowsとMacの両方に搭載されているため、社外とファイルをやり取りしてもレイアウトが崩れにくいのが最大の強みです。
- 印刷時の文字品質が高く、フォーマルな印象
- 線が細めなので、画面上では薄く見えることがある点には注意
画面上で薄いと感じる場合は、太さを「游ゴシック Medium」に変えると改善します。
4. メイリオ/Meiryo UI(画面表示・プレゼン向け)
画面表示用に設計されたフォントで、モニターやプロジェクターでの視認性は抜群です。
- 文字が大きめ・幅広で、遠くからでも読みやすい
- ただしメイリオは行間が広く、行の高さが標準より大きくなるため、行数の多い表では「Meiryo UI」(メイリオの行間・幅を詰めた版)が使いやすい
- Macには搭載されていないため、Macユーザーとの共有には不向き
おしゃれに見せたいときのフォント
社内報、案内文書、メニュー表など「事務的すぎない雰囲気」を出したいときは、次のフォントが効果的です。すべてWindows標準搭載なので追加費用はかかりません。
UDデジタル教科書体(柔らかく親しみやすい)
手書きに近い字形で、温かみのある印象になります。社内掲示物、研修資料、子ども向け文書に最適です。Windows 10(Fall Creators Update以降)・Windows 11に標準搭載されています。
游明朝/BIZ UDP明朝(上品・フォーマル)
明朝体は線の強弱があり、上品で落ち着いた印象を与えます。挨拶状、招待状、表彰状のような格式を重視する文書に向きます。ただし細い線は画面上で見づらいため、本文サイズ(11pt以下)の表には使わないでください。
英数字をおしゃれに見せるなら欧文フォント
英数字だけのセル(金額、日付、品番など)には、欧文フォントを組み合わせると一気に洗練されます。
- Segoe UI:Windowsのシステムフォント。モダンでクセがない
- Century Gothic:丸みのある幾何学的なデザインで、タイトル向き
- Arial:世界標準。外資系企業とのやり取りでも安心
さらにこだわるなら無料の「Noto Sans JP」
Googleが提供する無料フォント「Noto Sans JP」は、ウェイト(太さ)が豊富でデザイン性が高く、商用利用も可能です。Google Fontsからダウンロードし、フォントファイルを右クリック →「インストール」で追加できます。ただし相手のPCに入っていないと別フォントに置き換わるため、社外共有するファイルには使わないでください(対策は後述)。
避けるべきフォント3つ
MS Pゴシック(古い印象&高解像度で粗く見える)
Excel 2013以前の既定フォントです。ビットマップ情報を持つ古い設計のため、高解像度ディスプレイでは文字の輪郭が粗く見え、資料全体が古臭い印象になります。過去ファイルの互換性維持以外で、新規に選ぶ理由はありません。 (※私は好きですが^^;
ポップ体・行書体・手書き風フォント
「HG創英角ポップ体」などはビジネス文書の信頼感を大きく損ないます。社内イベントの掲示物など、限定的な用途以外では使用を避けてください。
細い明朝体を小さいサイズで使う
明朝体の横線は細いため、10pt以下では画面でも印刷でもかすれて読みづらくなります。明朝体を使うなら12pt以上が目安です。
既定フォントの変更手順(全バージョン共通)
毎回フォントを変更する手間をなくすため、新規ブックの既定フォントを変更しておきましょう。Microsoft 365、Excel 2021/2019で手順は共通です。
- Excelを開き、「ファイル」タブをクリック
- 左メニュー最下部の「オプション」をクリック(表示されない場合は「その他」→「オプション」)
- 「全般」が選択されていることを確認
- 「新しいブックの作成時」欄の「次を既定フォントとして使用」のプルダウンから、フォント(例:BIZ UDPゴシック)を選択
- 必要なら「フォント サイズ」も変更(既定は11pt)
- 「OK」をクリック
- Excelをいったん終了して再起動すると、新規ブックから新しい既定フォントが適用される
注意点:
- 設定変更後に作成した新規ブックにのみ適用されます。既存のファイルのフォントは変わりません
- 既存ファイルを一括変更するには、全セル選択(Ctrl+A を2回)→ フォントを変更します
「フォントがAptosになっている」場合の対処
Microsoft 365では既定テーマが新しくなり、英数字(ラテン文字)には「Aptos」、日本語には「游ゴシック」がそれぞれ割り当てられるようになりました。Aptos自体に日本語の文字は含まれていないため、日本語を入力すれば自動的に游ゴシックで表示されます。英数字も游ゴシックなどに統一したい場合は、上記の手順4で希望のフォントを明示的に指定してください。
他人とファイルを共有するときの注意点
相手のPCにないフォントは自動で置き換わる
Excelファイル自体にフォントのデータは保存されません。相手のPCに同じフォントがインストールされていない場合、別のフォントに自動置換され、列幅からはみ出す・改行位置がずれるなどレイアウト崩れの原因になります。
| フォント | Windows | Mac |
|---|---|---|
| 游ゴシック | ○ | ○(游ゴシック体) |
| BIZ UDゴシック/UDPゴシック | ○(Win10 1809以降) | △(標準では非搭載。Google Fontsから無料で追加可能) |
| メイリオ/Meiryo UI | ○ | × |
| UDデジタル教科書体 | ○(Win10 1709以降) | × |
| MS Pゴシック | ○ | × |
| Arial/Century Gothic | ○ | ○ |
BIZ UDフォントはオープンソース化されており、MacでもGoogle Fontsから無料でダウンロード・インストールできます。社内の標準フォントをBIZ UDPゴシックに統一したい場合、Macユーザーにもこの方法で導入してもらえば環境を揃えられます。
Excelはフォントの埋め込みができない
WordやPowerPointには「ファイルにフォントを埋め込む」機能がありますが、Excelにはこの機能がありません。レイアウトを完全に維持して渡したい場合は、次のいずれかで対応してください。
- PDFで保存して渡す:「ファイル」→「エクスポート」→「PDF/XPS ドキュメントの作成」。フォントがPDFに埋め込まれ、相手の環境に関係なく同じ見た目で表示されます
- 相手の環境にもあるフォントを使う:Macユーザーが含まれるなら「游ゴシック」か「Arial」を選ぶのが無難です
よくある質問
Q. Excelでフォントが勝手に変わるのはなぜ?
A. 相手のPCに同じフォントがインストールされていない場合、Excelが自動的に代替フォントへ置き換えるためです。MacとWindows間のやり取りで特に起こりやすい現象です。レイアウト崩れを防ぐには、游ゴシックやArialなど両環境に共通するフォントを使うか、PDF化して共有してください。
Q. フォントサイズは何ptがいい?
A. 本文は11pt(既定)が基本です。印刷して配布する表は、40代以上の読み手を考慮して12pt以上を推奨します。見出しは14〜18ptでメリハリをつけてください。
Q. 1つのファイルで複数のフォントを使ってもいい?
A. 原則1〜2種類に絞ってください。「日本語はBIZ UDPゴシック、英数字はSegoe UI」のように役割を分けた2種類までが上限の目安です。3種類以上混在すると雑然とした印象になります。
Q. WindowsとMacの游ゴシックは完全に同じ?
A. 厳密には、Windowsの「游ゴシック」とMacの「游ゴシック体」は内部名や収録ウェイトが異なるため、完全に同じ見た目になるとは限りません。ただし通常の業務利用では自動的に対応付けされるため、実用上の問題はほとんどありません。
Q. 太字を多用してもいい?
A. 強調は1画面(1ページ)に2〜3か所までに抑えてください。全体が太字だらけになると、本当に重要な箇所が埋もれます。
Q. 既定フォントを変更したのに新規ブックに反映されない
A. Excelの再起動が必要です。それでも反映されない場合は、起動時テンプレート(book.xltx)が既定フォルダーに残っていないか確認してください。テンプレートの設定はオプションの設定より優先されます。
まとめ
- 迷ったらBIZ UDPゴシック。数字中心の表はBIZ UDゴシック
- Macユーザーと共有するなら游ゴシック、画面映え重視ならMeiryo UI
- おしゃれに見せたいときはUDデジタル教科書体や游明朝、英数字にはSegoe UI
- 既定フォントは「ファイル」→「オプション」→「全般」で変更し、Excelを再起動
- Excelはフォント埋め込み不可。レイアウトを確実に維持するならPDFで共有
フォントを変えるだけで、同じ内容でも資料の伝わりやすさと信頼感は大きく変わります。まずは既定フォントをBIZ UDPゴシックに変更するところから始めてください。












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